伝統と継承
五代目 田井艶子

History

沿革

明治初年創業


香川県西讃地方では、多くの店で張り子虎が作られていました。
田井民芸は前身を田井人形店として明治初年に創業し、主に市松人形、張り子虎、その他節句用品を製造販売していました。
張り子虎は、百獣の王である虎の武勇にあやかり、男子が健やかな成長を祈る気持から、節句の縁起物として愛用されています。
時代の変遷に伴い、市松人形などの需要が減少して張子虎を主に製造販売することにより、昭和46年に店名を田井民芸に変更しました。

香川県伝統工芸士 先代 田井清巳


香川県伝統的工芸品制度は昭和60年度に創設され、第一次指定23品目の一つに張子虎が指定を受け、
また先代田井清巳は制作者の一人として登録されました。
同年、「多年張子虎製造技術の研鑽に努め郷土民芸の伝承と保存に寄与された功績が顕著である」として、県知事表彰を受賞しました。

平成5年の天皇陛下行幸に伴います栗林公園御視察に際しましては、園内商工奨励館において伝統的工芸品「張子虎」の製作実演を御覧いただきました。
また、香川県伝統工芸士制度は平成6年度に創設され、同年、香川県伝統工芸士に認定されました。

作:田井清巳

先代田井清己より技術を学ぶ田井艶子

香川県伝統工芸士 第5代 田井艶子


昭和44年から、先代田井清巳より張り子虎の製作技術を学び継承し、その実績が認められ、平成18年年度香川県伝統工芸士として認定され、令和2年、先代と同様な功績により香川県知事表彰を受賞しました。
また、伝統工芸を次世代のこども達に伝承するため、地元中学校等を始めとして県内の中・小学校及び幼稚園に出向き、
生徒・児童・園児に張り子虎絵付け教室を行なっています。